切り絵について

私が切り絵と出会ったのは中学2年の時。

当時、海外短波放送を聴き、放送局に受信報告書を送り、
返信されてくるべリカードを集めるのが、仲間たちの間ではやりました。

北京放送から送られてくるエアメールは、とても分厚く、
べリカードだけでなく、番組表や北京放送バッチなど、
心ときめかせながら封筒を開けたものでした。

その中でも、特に驚いたのが
折り紙を繊細に切り抜いたパンダや
『中日友好』の雪洞の前でほほ笑む二人の少女。

世の中に、こんなに美しい細工があるのだろうかと
息をのんだのを覚えています。

それから数年後、学生時代に所属していた美術研究会で
切り絵の制作方法を身に着け
(・・といっても、そう難しい方法ではありませんでした)

その後システムエンジニアとして忙しい日々の中、
すこしずつ作品を制作し
公募展に入選、入賞するまでになりました。

刀で切った線が持つ独特の風合い、力強さを生かし
これからも作品を制作してゆきます。