『群馬県沼田市』の『誉国光』
明治40年に創業し
数々の品評会で賞を総なめにし
『関東』で唯一『名誉賞』の名に輝いた銘酒でございます。
この『誉国光』の蔵元『土田酒造』様を見学してまいりました。
『川場村』で養蚕を営んでいた古民家を移設改築した
大変赴きのある工場で
『日本百名山武尊山』の仕込み水をつかって生み出される
コクのある銘酒を味わってまいりましょう。
ギャラリー
古民家の正面玄関を入りますと
そこは『土田酒造』様のギャラリー
数々のお酒の銘柄
酒造の製造工程を写したパネル
これまで様々な品評会で受賞した賞状が
たくさん展示されております。
プレゼンターの女性が
これらの展示物について、説明してくださいます。
工場見学
プレゼンターの女性に案内され
ギャラリーから工場へ
巨大な蛇腹状の『醪搾り装置』と
タンクが並ぶ工場内部を
大きなガラス窓で隔てられた廊下から見学いたします。
『誉国光』は『山廃純米酒』
ところで、『山廃』とはいったい何でございましょう?
少々調べましたところ、『日本酒』の製造手法であることがわかりました。
『日本酒』は樽の中に『米』『麹』『水』を入れた後
『蒸し米』を入れることにより
酒蔵や樽の中に住む『酒母』と呼ばれる『酵母』の活動により
『炭酸ガス』と『アルコール』が生成されます。
ところが、空気中には様々な雑菌が存在し
これらが『酒母』を全滅させてしまいます。
『酒母』を護るために欠かせないのが『乳酸菌』
『酒母』を滅ぼそうとする雑菌を退治してくれます。
『米』『麹』『水』に『蒸し米』を投入する段階で
人工的に作り出した『乳酸菌』を投入する手法が『速醸法』と呼ばれます。
これに対して、『蒸し米』投入後に『乳酸菌』が自然に増殖するのを待つのが
『生酛(きもと)法』
『速醸法』は『蒸し米』投入直後からすでに『乳酸菌』がおりますので
『酒母』が『雑菌』にやられてしまう確率は低くなります。
『速醸系』のお酒は淡麗で、スッキリした味わいが特徴でございます。
『生酛法』は『乳酸菌』が育つまでの時間に
『酒母』が雑菌にやられてしまう確率は高くなりますが
コクのある芳醇な味わいを得ることができます。
『山廃』とは、『生?法』の一つの手法
『蒸し米』を大きな櫂ですり潰す『山おろし』という作業を行わない-
『山おろしを廃止する』の意から
『山廃』と呼ばれます。
作業としては結構きつい『山おろし』をするとしないとで
味わいがどう変わってくるのか?
どうやら明確な違いは今ひとつ明らかになっていないようでございます。
テイスティング
それでは『山廃仕込み』の銘酒を試飲させていただきましょう。
売店のある別棟に移動し
入り口で小さなプラスチックのカップをいただき、銘柄を試飲させていただきます。
辛口でコクのあるお酒
女性に人気の口当たりのよいオレンジのお酒もございます。
お目当の銘柄を選び、購入いたします。
売店棟を出ますと
庭の竹筒から『武尊山の仕込み水』が流れております。
カップにすくって一口いただきます。
水はとても冷たく、無垢な味でございます。
さて再びギャラリーに戻り
『大吟醸ソフトクリーム』を購入いたします。
まるでまろやかな『甘酒』のような
極上の風味が口いっぱいに広がります。