『ルアンパバーン』最大の寺院『ワットシェントーン』
『タイ』の『ワットプラケオ』のように
壮大かつ黄金の塔がそびえ立つというわけでもなく
『カンボジア』の『アンコールワット』のように
荘厳で神秘に満ちているというわけでもございません。
しかしながら『ルアンパバーン様式』と呼ばれる
美しい屋根が地面近くまで垂れ下がった独特のフォルムは、優雅そのもの。
まるで『白鳥』が湖面に降り立ち
羽を休めているような姿を連想いたします。
『ルアンパバーン』には
街の至る所に大小様々な寺院が点在しております。
その中でも
『ルアンパバーン』で最も大きく美しいとされる
『ワットシェントーン』
『ランサーン王朝』時代に建立され
『シーサワンウオン王』の誕生の地と言われるこの寺院
美しい屋根が地上近くまで垂れ下がる
『ルアンパバーン様式』によって
その優雅な姿で、訪れる人々を魅了します。
また、本堂横の『レッドチャペル』には
『シーサワンウオン王』逝去の際に
柩を運んだ龍の霊柩輿が安置されております。
『ワットシェントーン』は
『ルアンパバーン』の街の東側
『メコン川』と『カーン川』の合流点のあたりにございます。
大きな寺院ですので、すぐにお判りになるかと存じます。
入場は9時から17時まで
お一人30,000キープ(日本円でおおよそ400円)でございます。
ルアンパバーンで是非とも行っておきたい寺院
2016年12月25日(日)
夜も明けやらぬうちから、遠くで托鉢を告げる
太鼓の音が聴こえてまいります。
いよいよ今日は、『ルアンパバーン』ともお別れし
日本への帰途につかなければなりませぬ。
なにやら、切ない気持ちになってまいります。
夜が明けてまいりました。
ホテルの目の前の道路には
トゥクトゥクやバイクが走り
人々が行き来します。
娘が、母屋のテラスから、顔を出しました。
メコン川沿いのレストランで、朝食をいただきましょう。
さて今日は、お昼までは自由行動。
お昼に、ホテルをチェックアウトし
フロントで荷物を預かっていただき
3時半にお迎えの車で、
『ルアンパバーン国際空港』へ行き
『ハノイ・ノイバイ国際空港』で乗り継ぎ
深夜便にて成田に向かいます。
食後のコーヒーを飲みながら
教の予定を、頭の中で整理いたします。
午前中に、ちょっと行ってみたい場所がございます。
部屋に戻り、身支度を整え
ホテルの前で、娘と待ち合わせいたします。
曇り空の下、『メコン川』沿いの通りを
上流方向に向かって、歩いてまいります。
『ワット・シエントーン』
『ルアンパバーン』には、大小さまざまの寺院が
町のいたるところに点在しております。
『ワット・シエントーン』は、その中でも
最も大きな寺院でございます。
入り口でチケットを購入し
境内へ入ります。
ルアンパバーン様式はまさに超絶技巧!!
境内は広々としており、人もそれほど多くはなく
ゆったりと寺院内を巡ることができます。
まずは、広い境内のほぼ真ん中に立ち
『本堂』の全体像を眺めましょう。
優雅に折り重なった18枚の屋根は
傾斜しながら地面近くまで伸びております。
水辺に降り立った白鳥のような優雅な姿
眺めているだけで、心が癒されます。
建立当初は、『タイ』の『ワットプラケオ』や
『ワットアルン』のように鮮やかな朱色だったのでしょうか?
長年の風雨に耐えたことより、色は少しくすんでおりますが
それがかえって、落ち着きと趣を醸し出しております。
屋根の中央には、少し控えめですが
金色の装飾が施されております。
さて、『本堂』に近づき、屋根の下や
壁に施された見事な黄金装飾に目を凝らしながら、
ゆっくりと『本堂』の周りを一回りいたしましょう。
まるで漆黒の夜空に輝く星座のように
素朴な全体像とは対照的な
緻密さと煌びやかさに、心動かされます。
『本堂』のディティールを堪能した後は
いよいよ中に入りましょう。
黄金の巨大な仏様
天井や壁や柱を埋め尽くす、見事な彫刻
心を穏やかに
おごそかに
仏様や壁に描かれた神々と
無言で対話いたしましょう。
再び『本堂』の外へ
境内のほぼ中央にゆっくりと歩き
今度は『本堂』と
寺院を取り囲む木々や山々
その向こうに広がる空を俯瞰いたします。
『メコン川』と『カーン川』
この2つの大河が出会う
この街で最も美しい場所に建つ
『ワットシェントーン』
『ルアンパバーン』の豊かな自然の恵みと
この街に暮らす穏やかな人々息づかいとあいまって
心癒される美しいに思わず、はっといたします。
『ワット・シエントーン』をあとに
『プーシーの丘』を中心とした、楕円の道を
『カーン川』に沿って、時計回りに、散策いたします。
ふたたび街の中心地にやってまいりました。
『シーサワンウオン通り』から、路地に入ります。
昨晩は、屋台が続いたこの路地裏
今は、朝市が開かれております。
新鮮な野菜や果物、日用雑貨などが
路の両側に並びます。
私達のような観光客だけではなく
地元の方々もいらっしゃいます。
ホテルで、厨房を切り盛りするシェフ達も、ここで
食材を品定めしていらっしゃることでしょう。
腕の長さほどもある、大きな魚が
たくさん並んでおります。
ナマズのような、不気味な顔に
思わず見入ってしまいます。
これが、メコンフィッシュですな。
これが、『ブルー・ラグーン』や『ナヴァ・メコン』でいただいた
あの、バナナの皮で蒸した、おいしいお料理の、もともとの姿でございます。
寺院の横に、派手に飾り付けがなされた
トゥクトゥクが停まっております。
なにやら、不思議な感じがいたします。
お昼に近づくにつれ、空が晴れて
日差しが強くなってまいりました。
鮮やかな花が咲き乱れる路地を抜けて
ホテルに戻ります。
いよいよ、帰国の準備でございます。