ユジノサハリンスク鉄道歴史博物館ー資料編

1.デッサン

いつものように黒のラシャ紙の上に
裏面にデザインボンドで貼って剥がせる糊をスプレーしたものを上に貼って
Bまたは2Bの鉛筆でデッサンしてまいります。

『資料館』内部を撮影した数枚の写真をもとに
記憶で描いて行きます。

真ん中には指し棒を手に
『サハリン』の鉄道の歴史を熱く解説して下さるアンドリュー館長

それを熱心に聴く,左手の私と中央右の家内

メモを取りながら、一生懸命通訳して下さるのは、一番右のイリーナさん

全体の構図が決まりました。



人物のディテールを書き込んで行きます。



『サハリン』の立体地図と壁の展示パネルは
写真をもとにそれらしく描きます。




なかなか雰囲気が出てまいりました。
あの時の思い出が蘇ってまいります。

2.カッティング

デッサンが完了しましたら
ラシャ紙の下にデスクマットを敷き
デザインカッターで切って行きます。

壁に掛かった写真や資料

上の方の壁に掛かった展示資料から切って行きます。
資料は、写真の下や横に文字が書かれたものが、額縁に収まっています。

もちろんこれらを克明に表現することは不可能かつ不必要ですので、何となく雰囲気が出ていればOKです。

細かい曲線や多角形でそれらしく切って行きます。




壁上部に掲げられた資料が切り終わりました。




アンドリュー館長

作品中央の『アンドリュー館長』を切って行きましょう。

髪の毛
目元と眼鏡
鼻筋と口元
頬と顎
耳 首筋

細かい曲線で、慎重に切り進めます。

手の指や手のひらも同様に
曲線で慎重に切って行きます。

ジェスチャーを交え、『サハリン』の鉄道の歴史について
熱く解説して下さる『アンドリュー館長』の雰囲気が出てまいりました。

シャツの袖、ボタンを切って行きます。



『アンドリュー館長』を切り進める前に
手前の家内を切ってまいります。

眼鏡と耳
髪の毛を細い曲線で切った行きます。






さて再び『アンドリュー館長』のワイシャツを
曲線で切って行きます。
指し棒を持つ右手も慎重に切りすすめます。



家内とイリーナさん

家内の続きです。
ブラウスをやや長い曲線で切ります。

右側の『イリーナさん』
横顔は細かい曲線
髪の毛はやや長い曲線

鉛筆を持ちメモを取る手は細かい曲線で慎重に切ります。

スカーフとブラウスをやや長い曲線で切ります。


後ろの壁の展示パネル

『アンドリュー館長』の後ろの展示パネルを切ります。
写真と文字をそれらしく、細かい曲線の組み合わせで表現します。






正面の立体地図

正面の壁に掲げられた『サハリン』の立体地図に着手します。
鉄道網を示すラインは、長い曲線で
海は横の短い線、
山脈は斜めの、やや長い曲線で表現します。






さて、立体地図の上1/3を切ったところで
手前の私を切って行きます。

髪の毛は細い曲線
耳たぶと横顔を曲線で切ります。

首に掛けたカメラのストラップ
シャツを切ります。
シャツはチェック模様ですので
小さな四角を並べて切ってまいります。
よりにもよって、面倒臭さいモチーフを着ておりますな。

カメラは細かい曲線や四角を組み合わせて
それらしく表現します。




地図の続きを切って行きます。



地図の下のガラスケースと
中に収められた展示物を切ります。



地図の下の部分
ガラスケースの上のポートレートを切ります。

あともう少しで切り終わります。



切り終わりました。



3.クレンジング

ラシャ紙の上のトレーシングペーパーを丁寧に剥がし
ラシャ紙に付着したトレーシングペーパーの破片やラシャ紙の紙片をブラシや刀の先を使って
丁寧に除去します。

4.ワトソン紙に貼り付け

ワトソン紙の上に切り終わったラシャ紙を乗せ
ラシャ紙とワトソン紙の間にペインティングナイフで糊付けして行きます。

糊付けは左方向から右方向
上方向から下方向に
焦らず丁寧に行います。



5.彩色

さて、いよいよ彩色です。

まずは太筆で、作品全体にサッと水を塗ります。
こうすることで、糊が馴染みます。

『パーマネントイエロー』を作品全体に塗ります。



次に『バーントアンバー』を作品全体に塗ります。



『プルシアンブルー』で髪の毛や柱などの影をつけて行きます。




『バーミリオン』を塗ります。
これで下地塗りが終わりました。




細部を塗ります。

人物の顔や手は『バーミリオン』と『イエローオーカー』

柱『ローアンバー』と『イエローオーカー』

地図は陸地部分は『パーマネントグリーン』
海は『マンガニーズブルー』
航路や鉄路の線に『パーマネントレッド』

人物の衣服など適宜塗り分け、完成でございます。