こんにちは。極東切絵画家の、小川 和男と申します。
私は、1962年東京に生まれました。
父の仕事の関係で、小学校低学年の頃は
新潟県⇒東京都⇒山口県⇒東京都と
いつも転校生でございました。
新潟や山口の豊かな自然と
そこに暮らす温かい人々の記憶は
少年時代の多感な私の感性を
豊かに育んでくれました。
中学2年生の頃、BCLブームが沸き起こり
私も、海外短波放送に夢中になりました。
お小遣いを貯めて、やっと手に入れた
『ナショナル:クーガ7』
ワライカワセミの鳴き声で始まる
『ラジオ・オーストラリア』や
強い電波出力で、いつもよく聞こえる
『モスクワ放送』
『さくら・さくら』の曲とともに
南米エクアドルから聞こえる
『アンデスの声』
海外からの日本語放送を聴き
受信報告書を作成し、
航空便で放送局に送ると
返送されてくる
『ベリ・カード』も集めました。
『ボイス・オブ・アメリカ』の英語放送について
英語で受信報告書を書いて
ベリ・カードをもらったこともありました。
ある日、『北京放送』から
一通のエア・メールが送られてきます。
分厚い封筒を、ワクワクしながら
開けてみると・・・
ベリ・カード、番組用
北京放送のバッチ
そして、パンダの切り絵が
出てきました。
紺色のメタリックの折り紙を
小刀で切り抜き、
透かし彫りになった絵
世の中に、こんなに繊細な技が
あるのだろうかと、驚愕いたしました。
これが、私と『切絵』の最初の
出会いでございます。
*このパンダの切絵は北京放送様からお送りいただいたものではなく、私の記憶から再現したものです。
その後、私は大学に進学し、
美術研究会に所属いたします。
大学3年生のときに
学園祭代表実行委員に選出され
広報部門を担当します。
もともと、デザインが苦手な私
ポスターの図案が、なかなか浮かばない。。
悶々としていた私に
実行委員の仲間が
『切絵でやってみたら?』
と、声をかけてくれます。
中学生のときに見た
あの繊細な『切絵』・・
私にも、できるのだろうか?
幸い、美術研究会の中に、
切絵のスキルを持った仲間が
おりました。
彼に、やり方を教えてもらい
試作品を作ってみたところ
難なくできてしまったのです。
そうして制作した『切絵』のポスターは
学園内外で、評判を呼びました。
大学を卒業して
情報処理サービスの会社に勤務し、26歳で結婚。
新婚旅行で訪れた
『タヒチ・ボラボラ島』
おっかなびっくりで、
はじめて出かけた海外旅行でしたが
南洋の島の美しさと
旅ならではの、いろいろなハプニング
すっかり、海外旅行に魅せられてしまいます。
29歳で、長女が誕生し
システムエンジニアとしての
過酷な業務と、子育ての日々の中
すこしずつ『切絵』を制作し
公募展で、入賞・入選を繰り返します。
私達夫婦が、海外への旅を
本格的に再開できたのは
50歳を過ぎたころからでございます。
中学生の頃、ラジオの電波にのって
聴こえてきた、海外からの放送番組
今や、海を越えて、実際にその国へ行くことが
できるようになりました。
中国古来の伝統的工芸術『切絵』
この古風な技術を駆使し、
私達夫婦が訪れた国々の風景
出会った人々をモチーフに
一風変わった作品を制作し
旅先でのエピソードを交えながら
このサイトでご紹介してまいりたいと存じます。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
【画歴】
1995年 第30回『鎌倉美術展』にて『トップアート賞』受賞
2004年 第19回『日本の自然を描く展』にて『優秀賞』受賞
2015年 第50回『鎌倉美術展』にて『マツダ油彩具賞』受賞
2016年 第67回『一線美術展』にて『一線美術新人賞賞』受賞
2018年 第53回『鎌倉美術展にて『鎌倉美術家協会賞』受賞
2019年 第69回『一線美術展』にて『会友賞』受賞
2022年 第70回『一線美術展』にて『クリティックN賞』受賞
『鎌倉美術家協会』会友
『一線美術会』会員