寝台特急『サンライズ瀬戸』乗ってみたらこんな旅!!



水曜日午後10時

通勤電車が到着する度に

人々でごった返す,横浜駅6番線ホームに
リュックと、お惣菜や缶ビールの入ったレジ袋を下げ

立ちすくむ姿は、なんと場違いなことでございましょう。

しかしながら

電光掲示板に、その列車の名前が表示されるや否や
すでにワクワク感が止まりませぬ。

50代半ばを過ぎて、未だ少年であると
我ながら、呆れる次第でございます。



ホームからは、見慣れた銀色の通勤電車が走り去り

場内アナウンスが、次の列車の到着を告げます。

ホームに立ち、線路の彼方に目を凝らせば
柔らかなウッドブラウンの光とともに
ベージュにワインレッドのストライプが入った車体が
ゆっくりと近づいてまいります。

二階建ての寝台特急

『サンライズ瀬戸』
『サンライズ出雲』



ドアが開き、デッキから階段を上り
今夜のお部屋にたどり着きます。



木目調の落ち着いた内装
天井に向かって、美しいカーヴを描く窓から外を見れば
いつもの通勤で見慣れた横浜駅の風景が
なにやら不思議なものに感じられるのでございます。

列車はゆっくりと『横浜駅』を発車

『帷子川』や、『相鉄線平沼橋』の駅が
車窓の左から右に
流れて行きます。

通路を隔てて向かい側の部屋の家内も
こちらにまいりました。

流れゆく横浜の夜景を見ながら
これからの四国一周の旅に

まずはビールで乾杯でございます。

『保土ヶ谷』
『戸塚』
『大船』
『藤沢』
『平塚』



列車は、夜更けとともに
次第に人もまばらになってゆく駅のホームを
通過してまいります。



車窓に過ぎゆく夜の街並みを眺めながら
缶ビールやワインを飲みながら
デパ地下で調達したお寿司
サンドイッチをいただきます。

ノックの音とともに
車掌さんがいらっしゃいました。

切符を提示いたします。

『寝台特急サンライズ』は、全部で14両編成

前7両が『サンライズ瀬戸』
後ろ7両が『サンライズ出雲』

夜10時に『東京駅』を出発し
朝6時半前に『岡山駅』に到着いたします。

『岡山駅』で『瀬戸』と『出雲』は切り離され
『瀬戸』は、『予讃』線を経由して香川県の『高松駅』へ
『出雲』は、『伯備線』『山陰本線』を経由して島根県の『出雲市駅』に
それぞれまいります。

客室は、ます

『デラックスシングルA寝台』
こちらは、お部屋にデスクと洗面台が設置された
まさに移動式のホテルでございます。

次に、『シングルB寝台』
1人用の個室で
この列車で、もっともポピュラーなお部屋でございます。

『シングルツインB寝台』
お二人用のお部屋でございます。
上下に二段ベッドが設置されております。

『サンライズツインB寝台』
同じくお二人用のお部屋でございますが
ベッドは横に並んでおりまして
ご夫婦、お友達同志の旅に、おすすめでございます。

『のびのびシート』
個室まではこだわらず、お気軽に寝台列車を
お楽しみになりたい方には、おすすめでございます。

私達夫婦は、『シングルB寝台』を利用いたします。
B寝台は車両が二階建てになっておりまして

私達のお部屋は二階でございます。

お部屋のドアを開けますと
足を下ろすスペースとベッド
ベッドの足側には小さなテーブル
壁にはハンガーがございます。

天井に向かってカーブを描く大きな窓には
ブラインドがついております。
窓の下にも物を置けるスペースがあり
コップや缶ビールを置くことができます。

木目調の室内装飾と柔らかな照明が
心を和ませてくれるのでございます。

ドアには、暗証番号を設定できる鍵がついておりますので
セキュリティも確保されております。

列車は、夜の湘南の街を
ひたすら走ります。

『小田原駅』

いつもは、新幹線のホームから見下ろす
在来線のホーム

今夜は逆に、明かりで眩しい新幹線のホームを
見上げております。

『熱海駅』では、人のいないホームに
煌煌と明かりがついています。

午後11時半頃



列車は『沼津駅』に到着
乗車してくるお客様がいらっしゃいます。

列車が静かに走り始めた頃
家内は自室へと戻りました。

ここからは、ワンカップを取り出し
列車の揺れに身を任せつつ
夜の闇に浮かぶ微かな街の明かりを眺めます。

午前0時半前
列車は『静岡駅』に到着

駅構内の明るさと静寂さが
不思議な雰囲気を呈しております。



夜更けの東海道を
列車はひたすら走り続けます。

午前1時半頃
列車は『豊橋駅』に到着。



そろそろ、ベッドに横にならせていただきます。

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