大洗ホテルのあんこう吊るし切りショーでよくわかるあんこう7つ道具

 

『大洗ホテル』のロビーにて

17時30分から行われる『あんこう吊るし切りショー』

ロビー前列の椅子に陣取り、見学させて頂きました。

正直なところを申し上げれば、あまり期待はしておりませんでしたが

いざ見てみますと、これが大変ダイナミックで
思わず見入ってしまうほど興味深いものでございました。

これを観てから『あんこう鍋』を頂きますと
味わいもまたひとしおでございます。

『あんこう七つ道具』と言われております
『ヒレ(とも)』
『皮』
『エラ』
『肝』
『水袋(胃)』
『ヌノ(卵巣)』
『柳肉(身)』

料理長殿が見事な包丁捌きとともに
わかりやすく説明してくださいます。

『あんこう吊るし切りショー』
『大洗ホテル』ロビーに敷き詰められたブルーシートの上には

三角錐の形に組まれた櫓から
大きな『あんこう』が吊るされております。

開演時間が近づくにつれロビーには人々が集まってまいります。
外国の方も少なからずいらっしゃいます。

17時30分
料理長殿がいらっしゃりご挨拶されますと
ロビーに集まった方々から一斉に拍手が沸き起こります。

いよいよ『あんこう吊るし切りショー』の始まりでございます。

ヒレ(とも)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あんこう』は泳ぎが得意な魚ではなく
海底を這うようにして移動し
頭についた触覚の動きを小魚と間違えて寄ってくる魚を食べて生きております。

まずは胴体両側の胸ビレ(とも)を切り落とします。

 皮

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

料理長殿が、『あんこう』の口の辺りを持ち、両手を下げますと
全身の皮がいとも簡単にきれいに剥がれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あんこう』の皮はコラーゲンたっぷりで、美容にも大変良いのでございます。

エラ

『あんこう』のエラ

 

歯ブラシのような形をしておりますが
小さなものなので、ホテルで出される
『あんこう鍋』の全てに入るものではないそうでございます。

歯ブラシのような部位が鍋に入っていた場合
ラッキーだと思ってよろしいそうです。

 肝

いわゆる『あん肝』でございます。

 

『海のフォアグラ』とも呼ばれる珍味でございますな

水袋

『あんこう』の胃でございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

胃の入り口には、歯のついた口がございますが
噛む為のものではなく飲み込んだ魚が逃げないようにする為のものだそうです。

ヌノ

『あんこう』の卵巣です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『タラコ』や『すじこ』のように塊となったものではなく
布状の組織に無数の卵がペーストされております。

『あんこう鍋』に使われるのは全て『メス』でございます。
『オス』は体長が手のひらサイズしかなく、食用にすらならないのだそうです。

なんとも悲しい性でございますな。

 柳肉

最後に身(柳肉)を取りますと、巨大な口と背骨だけが残ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレーにきれいに治った『あんこう七つ道具』

 

 

『あんこう鍋』としてレストランのお夕食に並ぶのでございます。

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