アムパワー水上マーケット



1.デッサン

四六判の黒のラシャ紙2枚を
長い方の辺2cmをのり代として
2枚を繋げます。

四六判に切った2枚のトレーシングペーパーを
それそれデザインボンドでスプレーし

2枚繋げたラシャ紙に貼ります。

Bまたは2Bの鉛筆で
デザインしてまいります。

人々で賑わう川岸のマーケットと
運河を行く船

橋を行く人々を一枚の絵に収めるために
どうしたら良いか考えた末

手前の川岸のマーケットを湾曲させて描くことにしました。

まずは川岸のカウンターで
お食事を召し上がる人々を描きます。



テーブルの上には
美味しそうなお料理のお酒や
ビールやワイン

箸立てに調味料

お料理に豪華にかぶりつく女性
ジョッキ片手に談笑する男性

楽しそうな雰囲気を出してまいりましょう。



テーブルでお食事する人々の後ろには
お店を品定めしながら行き交う人々

各お店を仕切る、美しい折り畳み式の木の扉のディティールを描きます。



運河に浮かぶ『モーターボート』

営業の準備を終えたお兄さん達が

雑談したり『スマホ』を見たりしています。



岸辺の『マーケット』のデッサンが
ほぼ終わりました。



『モーターボート』のエンジン部分を描き込みますます。

曲がったパイプが重なり合う形状を
それらしく描いて行きます。



画面中央の橋を描きます。



画面右中央の
お客さんを乗せた『モーターボート』を描きます。

お客さんは皆
ブルーの『ライフジャケット』を着ています。



中央の橋にひしめく人々と
画面右の三階建の『レストラン』を描きます。

『レストラン』では『バルコニー』で
お客さんがお食事をされています。



対岸では、小舟の上や段差の腰掛けで
お料理の仕込みをしている女性たちの姿が



だんだんと雰囲気がでてまいりました。

デッサンが完成です。



2.カッティング

デッサンしたトレーシングペーパー+黒のラシャ紙をデスクマットの上に置き
デザインカッターで切って行きます。

作品が大きいので、床の上に広げての作業です。

まずは画面左上の、川沿いのマーケットの上を覆うトタン屋根

細く長い直線で切って行きます。



トタン屋根を支える木の柱を長い曲線で
木目を意識しながら切ります。



画面左下の女性の横顔

目蓋や目元を短い曲線

鼻筋や口元をやや長い曲線



髪の毛を

流れるような優雅な長い曲線で
カッティングします。



川沿いの屋台の店先のテーブルで
河をゆくモーターボートを眺めながら
お食事をする人々

表情や髪の毛
指先をやや長い曲線で

テーブルの上の料理や調味料
ビールの瓶など

ディテールを細かい直線と曲線を組み合わせて
切り進めます。



フードショップの店先

木の柱や折り畳み式の扉を
やや長い曲線で木目を意識しながら切ります。

縦に長いヒダヒダの垂れ幕を長い曲線で

店先で働く若い男性を
短い曲線を組み合わせてカッティングします。



奥に行くほどディテールが細かくなりますので
デザインカッターの刃先で
それらしく切って行きます。

川沿いのマーケットが切り終わりました。



画面中央の空

『東南アジア』らしく湿気を含んだ空気感を意識しながら
やや長い曲線で切って行きます。



もう少しで空が切り終わります。



画面中央やや上の橋

行き交う人々を短い曲線の組み合わせで
橋は不規則な細かい四角で切り進めます。



橋の向こうに見える建物を
不規則な細かい四角で切ります。



遠景部分が切り終わりました。



画面右の木造3階建のレストランに取り掛かります。

瓦屋根は短い曲線で
壁は木目を意識したやや長い曲線

テラス席でお食事する人々を
短い曲線を組み合わせてカッティングします。



レストラン1階と2階を覆う巨大な広告には
『ペプシコーラ』のマークがいくつも描かれておりますが

作品の上ではロゴは明確に描かず
長い直線で『陰陽』のような模様を切ります。



画面右のモーターボートのエンジン

金属の光沢を意識しながら
やや長い曲線を組み合わせて切ります。



ジャケットを着た乗客達を
やや長い曲線で切って行きます。

手間のボートの屋根を短い曲線で

談笑するボートのスタッフを
やや長い曲線を組み合わせて切ります。



ボート本体は、木の質感を意識しながら
やや長い曲線で切ります。



手間のボートのエンジン

やはり金属の光沢を意識しながら
やや長い曲線を組み合わせて切ります。



エンジンがだいぶ切り進みました。



手間のモーターボートが切り終わりました。



中央のボートの先端部を切ります。



川面の波をやや長い曲線で切ります。

カッティングが終了しました。
ラシャ紙の上のトレーシングペーパーを剥がし
表面に付着したトレーシングペーパーの破片を
ブラシとデザインカッターの刃先で除去します。



3.糊付け

四六判のワトソン紙2枚を
それぞれ長辺2センチ幅に糊を塗り
1枚に繋げます。

ワトソン紙の上に
切り終わったラシャ紙を乗せ

ラシャ紙の裏にペインティングナイフで糊を塗り
両者を貼り合わせます。





4.彩色

太筆を使って作品全体に水を塗り
糊を馴染ませます。



作品全体に『パーマネントイエロー』を塗り
ハイライトを作ります。



『バーントアンバー』で全体的に影をつけ
『プルシアンブルー』で影を強調します。

作品全体に『ヴァーミリオン』を薄く塗ります。
こうすることで、作品に輝きが増してまいります。

人物の髪の毛を『プルシアンブルー』で
顔や手など肌の部分を『ヴァーミリオン』で

テーブルなど木の部分を『ローアンバー』で塗ります。



橋を『イエローオーカー』と『ヴァーミリオン』
橋の上を行き交う人々を塗り分けます。







空を『ホリゾンブルー』
雲を『薄いピンク』で塗ります。

『東南アジア』独特の湿気を帯びた空気感が出て来ました。

ボートの乗客のライフジャケットを『マンガニーズブルー』で塗ります。



画面右側のレストラン
壁は『ローアンバー』
手摺りを『イエローオーカー』
日射しに描かれた『ペプシ』のマークを
『マンガニーズブルー』
『ウルトラマリンライト』
『パーマネントレッド』で塗り分けます。

川面に映る空を『ホリゾンブルー』で塗ります。



ボートの船体を『バーントアンバー』
屋根を『マンガニーズブルー』

人物や遠景の建物など
細部を細かく塗り分けて完成です。