1.デッサン
黒のラシャ紙の上に
裏面にデザインボンドをスプレーしたトレーシングペーパーを貼り
Bまたは2Bの鉛筆で、デッサンします。
『新世界』の街を歩く大勢の人々の上に浮かぶ
『づぼらや』の巨大な提灯
背景には、夜空に輝く『通天閣』
『づぼらや』の看板は、思い切ってデフォルメします。
目も口も大きく、河豚には見えませぬ。
まるで『フナッシー』のよう。
『通天閣』は、展望台を夜空いっぱいに描き
その存在感を強調します。
まるで、『未知との遭遇』の『マザーシップ』のようでございます。
全体の構図が決まったところで
細部を描いてまいります。
まずは、通りを行き交う人々を描きます。
曲線が組み合わされた街灯が
たいへんおしゃれでございます。
『づぼらや』の提灯
骨組みを強調することで
いかにも『はりぼて』といった
ユーモラスな感じを出します。
背景の『通天閣』
光輝く『展望台』を目いっぱい大きく描きます。
夜景を見下ろす人影を描きます。
街のネオンサイン
店頭に輝く提灯など
細部を描き込みます。
デッサンが完了しました。
2.カッティング
黒のラシャ紙とトレーシングを
デスクマットの上に置き
デザインカッターで切ってまいります。
まずは画面左上の空を
やや長い曲線で切ります。
『通天閣』の『展望台』部分
フレームはやや長い直線
各階の淵のステップ部分を
規則正しい細かいひし形
室内をやや長い曲線で切ります。
光輝く『展望台』の室内の様子を
イメージしながら切り進めます。
ステップの規則正しい細かいひし形
根気のいる作業ですので
休みながら切ってまいります。
『展望台』の2階部分が
ほぼ切り終わりました。
ここで少々気分を変えて
道行く人々を描きます。
まずは手前の男性から
目元、口元は細かい曲線
顔の輪郭はやや長い曲線
ジャンパーをやや長い曲線で切ります。
こちらもやはり男性の顔
ご年配の男性と、若い男性
街中を埋め尽くす
光り輝く看板
フレームはやや長い直線
光る部分や文字は、やや長い曲線で切ります。
看板の文字は、敢えて読めないように
ぐにゃぐにゃに描いております。
明確に文字が読めてしまいますと
なんとなく現実世界に
気分が引き戻されてしまうような気がいたします。
ふたたび『通天閣』の『展望台』を切ります。
『通天閣』が切り終わりました。
『づぼらや』の巨大提灯を切ります。
骨組みは長い曲線
布の部分は短い曲線で切ります。
目玉の黒い部分は短い曲線
白目はやや長い曲線で切ります。
布の表面部分
質感を意識しながら切り進めます。
提灯下の赤いロゴを
やや長い曲線で切ります。
店舗の看板
フレームはやや長い直線
字の部分をやや長い曲線で切ります。
通りをゆく女性の顔
目元は細かい曲線
髪の毛はやや長い曲線でカットします。
顔の輪郭は、優雅なやや長い曲線でカットします。
さらに人物をカットします。
だんだんと遠くの人に
進んでまいります。
カッティングが終わりました。
3.糊付け
黒のラシャ紙の上のトレーシングペーパーを剥がします。
ラシャ紙の表面に付着した
トレーシングペーパーの破片を
ブラシとデザインカッターの刃先で
丁寧に除去します。
ラシャ紙をワトソン紙の上に乗せ
ペインティングナイフを使って
ラシャ紙とワトソン紙の間に糊を塗ります。
4.彩色
まずは太筆で、画面全体に水を塗り
糊を馴らします。
画面全体に『パーマネントイエロー』を塗り
ハイライトを作ります。
空以外の部分に
『ローアンバー』で陰影をつけます。
『プルシアンブルー』で
さらに陰影をつけます。
隠し味で『ヴァーミリオン』を
全体に薄く塗ります。
『通天閣』の『展望台』の内部
街中の看板を、『パーマネントイエロー』で塗ります。
街中の看板
『づぼらや』の巨大提灯のロゴを
『パーマネントレッド』で塗ります。
人物の顔を、『ヴァーミリオン』で塗ります。
人々の上着や、看板の文字、提灯など
細部を縫ってまいります。
作品が完成しました。