『茨城県の温泉』
あなた様は、どこを思い浮かべられますでしょうか?
全国津々浦々には、有名な温泉地がたくさんございますが
『茨城県』と聞いて、思い当たる温泉地が出てまいりませぬ。
ところがあまり知られていない、『穴場』ともいうべき
素晴らしい温泉を見つけましたので
あなた様にそっとお教えいたします。
『茨城県』北部『福島県』との県境に近い
『五浦海岸温泉』
入江や断崖絶壁が複雑に入り組む海岸線には、黒松の林が連なり
碧く澄んだ海と白い波が相まって
日本画のような風景を目の前に見ながら
露天風呂に浸かったり、お部屋でゆっくりすることができます。
また、この地で採れる海の幸山の幸をふんだんに使ったお料理の数々は
ここでしか味わえない絶品揃い
ぜひ一度『五浦海岸温泉』を訪れていただきたく存じます。
1 品川から勿来へ
『品川駅』から『特急ひたち』に乗り、2時間8分
『福島県いわき市』の南端『勿来』駅に到着します。
『勿来』ー『なこそ』と読みます。
この地はかつて『常陸国』と『陸奥国』の国境であり
『奥州三関』のひとつである『勿来関』があった場所でございます。
『蝦夷』南下を食い止める目的もあって
『な来そ(なこそ)』ーくるなかれ
という意味から、『勿来』という地名がついたとも伝えられております。
改札口をくぐり、駅前ロータリーに出ますと
ホテルのスタッフの方が出迎えて下さいます。
風の強い、どんよりとした曇り空の下
ワゴン車に乗り込み、ホテルに向かいます。
海岸線が見えてまいりました。
2 北茨城ジオパーク
『五浦海岸』は『北茨城ジオパーク』に属する
勇壮な地形を有する海岸でございます。
岩盤や砂礫が複雑に入り組んだ海岸線を
長年にわたり太平洋の荒波が侵食し
凸凹した複雑な地形となりました。
上空から見ると、海岸線に五つの浦(入江)が並んでいるように見えることから
『五浦海岸』と名付けられました。
入江や断崖絶壁には黒松の林が続き
その美しさは『関東の松原』と言われるほどでございます。
3 五浦観光ホテル別館-大観荘
『勿来』の駅から車で約10分
本日お世話になります
『五浦観光ホテル別館―大観荘』に到着いたしました。
チェックインを済ませ、お部屋に案内していただきます。
和室ふた部屋の広いお部屋でございます。
窓の外には、波打つ太平洋が目の前に広がっております。
南側の窓からは、入江となった海岸線と絶壁
その中腹のひときわせり出た岩の上に
朱色の『六角堂』が建っております。
まさに『日本画』を観ているようで
大変驚きました。