『シベリア鉄道』車内で、絶対にしてはいけないこと
それは、『車内で酒盛りをすること』
でございます。
旅情あふれる車窓を眺めながら
同じコンパートメントに乗り合わせた
見ず知らずの人と懇意になり
ウオッカを酌み交わしながら、語り合う・・・
『シベリア鉄道』ならではの、旅の醍醐味ではございましたが
『マイナス40度以上は寒さにあらず
アルコール度40度以下は酒にあらず』
という強者ぞろいの『ロシアの方々』
酒に酔って悶着を起こすケースが後を絶たず
つい先ごろ『車内禁酒』となってしまいました。
これに違反いたしますと
車掌さん(プラヴァドニーク)から厳重に注意され
最悪の場合、レッドカードを出され『退場』となることも・・・
もし車内で『酒盛り』をしている人々がいましたら
できるだけ距離をとって頂く方が、よろしいかと存じます。
こっちへきて、酒をのまないか?
車内でくつろいでおりますと
屈強で、いかにも人の良さそうな40代半ばぐらいのおじさんが、
廊下から手招きしています。
意を決して、お隣のコンパートメントへ
私をまねいてくれたおじさんの向いには、
もう少し若い筋肉たくましい男性が、
上段のベットには、20代後半~30代前半の若くて優しそうな男性が、
私に微笑みかけてくれます。
40代オジサン、いきなりウオッカの瓶を取り出し、
私にふるまってくださいます。
筋肉質の彼は、ゼスチャで、
『まずは息を吐き、心を鎮める。そのあとに、一気にのどに流し込むんだぜ』
と教えてくださいます。
うん、たしかにおいしい!!
しかしながら、ロシア語さっぱりわからない。
『ミーニャ サヴート カズ。ヤー ヤポンスキー。カーク ヴァス サヴート?
(私の名前はカズ。日本人です。あなた方は?』と
片言のロシア語で尋ねると
なんと、3人とも『アンドリュー』。
頭がすでにこんがらがっております。
添乗員の小林さんを呼びにゆき、応援に入っていただきました。
下段でウオッカを飲んでいるお2人は、
どうやら大型タンクローリーの運転手で
同じ会社の仲間のようです。
車掌さんから厳重注意!!
若い車掌さんのナターシャさんが、コンパートメントの入り口に現れます。
『あのう、一応列車内へのお酒持ち込は、禁止になってるんですけど』
(ロシア語わかりませんが、こんな感じでしょうか)
酔っ払った二人の『アンドリュー』は、まったく意に介さない様子で、
どんどん飲んで陽気に話をします。
ほどなく、いかにもベテランという感じの貫録たっぷりの女性の車掌さんが。。
『あんたたち、ここの規則わかってるわよね?いい加減ににないと、ただじゃおかないわよ!!』
さすがに迫力があります。
これ幸いに、私と小林さんは、早々に自分のコンパートメントに引き上げます。
だが酔った2人の『アンドリュー』は、まだ飲み足りない様子で
回りのコンパートメントに乱入しては、一緒に飲んでくれる人を探していました。
『部屋がだめなら、食堂車に行って飲もう』と、執拗に誘ってこられます。
これには、少々まいりましたが
やがてパッタリと声が聞こえなくなりました。
鉄道警察が常時車内を巡回
黒い制服に身を包んだ、精悍な人々
『鉄道警察隊』の方々です。
車内を常時巡回し、治安と安全を守っておられます。
したたかに酔っていた、2人の『アンドリュー』
どうやら、彼ら『鉄道警察隊』に睨まれたたようです。
チタまで行くといっていたはずですが、
それっきり彼らを見かけることはありませんでした・・
もしかしたら、途中の駅で下ろされたのかもしれませぬ。
プーチン大統領に嘆願書
『日本』ではここ数十年で
『新幹線』の整備が進み便利になった反面
情緒あふれる特急列車が次々と姿を消しております。
ましてや『寝台特急列車』は『日本』では
まさに『絶滅危惧種』
時間帯が13もある『ロシア』は雄大でございますな。
広大な『ユーラシア大陸』を行く
『シベリア鉄道』の旅は
『日本』ではもはや希少価値となった
『寝台特急列車』の醍醐味を堪能できる貴重な機会
『列車の旅』といえば、車窓を眺めながら
ちびちびと飲む『ワンカップ』は最大楽しみの一つ
プーチン大統領様
『シベリア鉄道』車内ではお行儀よくいたします。
『プラヴァドニーク』の言うことを聞き
他のお客様のご迷惑となるような事はいたしませぬ。
どうか少しばかり。車内でお酒をいただくことを
お許し頂けますまいか?
あ、私のような変な外人が、こんなことを申し上げても、ダメですな。
食堂車ではアルコールもOK
『シベリア鉄道』乗車中は
まったくアルコールはダメなのかと申しますと
一か所だけ例外がございます。
それは、『食堂車』でございます。
『食堂車』では、ビールやウオッカを販売しており
ここで注文して飲む分には、何ら問題ございません。
お値段は少々高めですが、
『バルチカビール』などは、日本のロシア料理店で飲むよりは
すこしお手頃でございます。
食堂車-日本では、一部の高級リゾート列車を除き
姿を消してしまったと申し上げてよいのではないでしょうか?
私が小学校低学年の頃
山口県から、東京の実家に帰省する際
乗車した寝台列車『あさかぜ』にも
食堂車がございました。
朝食に食べたオートミールは
あまり美味しくなかったのですが
列車のレストランで食事がてきるということに
ワクワクいたしました。
かつて、『新幹線』にも食堂車がございました。
東京-新大阪間に、4時間を要した時代のことでございます。
その後、所要時間がどんどん短縮されるに従い
食堂車も姿を消しました。
いまでは、移動手段としての『新幹線』
便利にはなりましたが、少々味気なく
感じることもございます。
さて、シベリア鉄道食堂車の、今日のメニューは
サリャンカ(酸味のあるスープ)
ペリメニ(ロシア風水餃子)
サラダでございます。
シベリア鉄道車内限定の『バルチカビール』で乾杯
車窓を見ながらの食事に、少年時代を思い出します。
サリャンカは、レモンの酸味がほどよく、食欲をそそります。
ペリメニは小粒ながら、肉たっぷり。
サラダはサワークリームとチーズの風味が絶妙です。
『極東ロシア』の都『ハバロフスク』から
『シベリアの巴里』と謳われる『イルクーツク』を目指して
『シベリア鉄道43番列車』に乗り込み
三日三晩の旅をしてまいります。
車窓から、あるいは停車駅から見える自然や街並み
そこで出会った人々の様子を
『切絵』の作品にしてまいります。
小刀を使って、黒い紙を切ってゆく
中国古来からの伝統技法をベースに
誰も見たことのない作品を
掲載してまいります。
『東京』の『上野』にある
『東京都美術館』で行われる『一線美術展』には毎年
150cm×110cmぐらいの大作を出品しておりますが
実際に展覧会場で作品をご覧頂いた方々からは
『この絵は、どうやって創ったのですか?』
と、しばしば聞かれます。
会場を訪れる一般の方々からも
展覧会を主催する会の会員、会友の方々からも
評議委員の先生方からも聞かれます。
空や雲
木々や草花
波しぶきや砂浜
木造やレンガの建物
メタリックに輝く車やバイク
あらゆるものを
小刀一本で表現する技法は
私が約40年に渡り試行錯誤を繰り返して
身につけたものですが
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『極東切絵工房』では
この技術を駆使して
作品を生み出すプロセスを
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