肘折温泉伝説ー源翁と地蔵権現の物語



山形県最上郡大蔵村

『最上川』の支流である『銅山川』に沿って広がる

『肘折温泉郷』は

千二百年の歴史をもつ、癒しの湯治場でございます。



西暦807年、諸国を行脚していた肥後の国の源翁が

この地で、ひとりの老僧に出会いました。

老僧は、源翁に、語りかけたのでございます。

『わしはのう、修行中に崖から落ちてしまってのう。

命は助かったものの

肘の骨を折ってしまったのじゃ。

ところが、この『上の湯』につかったところ

折れた肘が、たちまち癒えたのよ。

この『上の湯』は、それは名湯じゃ。

諸国を旅してこられたお主を見込んで

ひとつ頼みがあるのじゃ。

この地に移り住み、霊験あらたかなこの名湯を守り

世にに広く、知らしめてはくれぬか。』

源翁は、この老僧の言葉に従い、肥後の国より家族を呼び寄せ

この地に住み、名湯を守りました。

源翁が出会ったこの老僧、実は、地蔵権現さまでございました。

『上の湯』の窓側の湯船に立っているお地蔵様は

『源翁』にこの名湯を守るようお告げをされた

『地蔵権現様』なのでございますな。



湯上りで少々火照った体に浴衣をまとい

真夏の『肘折温泉郷』の街並みを

下駄の音も高らかに、歩いてまいります。



由緒ある湯治場のお宿が、軒を連ね

歩いているだけで、心が癒されます。

通りを歩いてまいりますと

やがて、『銅山川』の川岸に出るのでございます。

路をさらに進んでまいりますと

『源泉公園』に至ります。

『肘折温泉』には17の源泉がございますが、

『源泉公園』の中央に位置する、高さ1メートルほどの

釣鐘状の『源泉ドーム』も、そのひとつでございます。

ドームには、のぞき窓がございまして

そこから、ボコボコと沸き立つ源泉が

見えるのでございます。

ドームの周囲には、木のベンチが設置されており

ベンチに座って『腰湯』をしながら

『肘折ダム』のさわやかな流れを、ゆったりと眺めます。

さて、『つたや』に戻るといたしましょう。

お夕食までは、間がありますので

私は、旧館の岩風呂にまいります。

この岩風呂、脱衣所こそ男女別となっておりますが

その先の湯船が、一緒になっております。

逗留する老夫婦が、一緒に湯治できるようにとの
配慮でございます。

私が入ったときにいは、誰もおりませんで

これまた贅沢な、貸し切りのようでございます。

お湯は、『上の湯』に比べれば、少々熱めでございますが

それがまた、たいへん気持ちがよいのでございます。

お部屋に戻り、しばらく火照った体を、さまします。

いよいよ夕食の時間

案内していただいた個室の

お膳の上には、たくさんのお料理が
並べられております。



この地で採れた山菜のお料理

イワナの塩焼き

米沢牛のステーキ

それはもう、山の幸、川の幸を

ふんだんに使い

心を込めて作られた、お皿の数々でございます。



まずは、ビールで乾杯

お料理は、たいへん美味しゅうございます。

冷酒をいただき、箸がすすんでまいります。



山の幸、川の幸が、これほど美味しいものだとは!!

おなかいっぱい、いただきました。

温泉街に明かりが灯ります。

今度は、新館の大浴場へ

こちらは、きちんと男女別々の
お風呂になっておおります。

湯船にゆったりと浸かり

東北の秘湯の夜を、しみじみと堪能いたします。

夜が明けまして、朝の5時半には
目が覚めております。

朝風呂をいただいた後

身支度を整え、ホテルの廊下を歩き
旅館の玄関で、下駄をお借りいたします。

温泉街の目抜き通りに出てみますと

道の両側に、びっしりと

朝市のお店が並び、それはもう賑やかでございます。



今朝、畑で採れた、新鮮なお野菜や、豊富なお惣菜

湯治で逗留する方々は

この朝市で食材を調達し、お宿で自炊をされるのでございます。



私達は、今日横浜に戻らねばならず

新鮮なお野菜を買うわけにもまいりませぬが

美味しそうな『ちまき』を買いました。



山形県最上郡『肘折温泉郷』

静かな山間に軒を連ねる湯治宿と

霊験あらたかな温泉は

私達の心と体を、癒してくれるのでございます。

今は真夏でございますが

冬ともなれば、多い時で4メートルもの

雪が積もるそうでございます。

それは、たいへんに風情のあることでございましょう。



『肘折温泉郷』

ぜひ一度、お越しくださいませ。

 

『山形県』の静かな山間の温泉街
『肘折温泉郷』

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浴衣姿で行き交う
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