清盛通りーそして広島市街『お好み村』へ



『広島』を訪れた際に
是非とも食べたいものが2つございます。

一つ目は『宮島』の『穴子めし』

『宮島』近海で水揚げされた穴子をタレでふっくらと焼き上げ
アツアツごはんの上に乗せた逸品は
『安芸の宮島』を代表する名物の一つでございます。

二つ目は『お好み焼き』
薄く焼いた生地にたっぷりの具材を乗せた贅沢なメニュウ
お蕎麦が入っているのも、大変特徴的でございます。

『関東地方』から『安芸の宮島』をご旅行される際

お帰りは『宮島口』より『広島駅』にお出になり
『新幹線』にお乗りになりますか?

それでは、

『宮島』の表参道

『清盛通り』の
『いな忠』で『穴子めし』をお召し上がりになり

『フェリー』で『宮島口』に渡られ

『広電』で『広電』までゆっくりと車窓を楽しまれ

『原爆ドーム』を見学された後

『お好み村』で『お好み焼き』をお召し上がりになる

そして夕方前の『新幹線』でお戻りになる
という行程は如何でしょうか?

厳島神社の表参道-清盛通りを闊歩する

漆黒の夜空に、その武骨ともいえる朱塗のシルエットを
浮き上がらせた『大鳥居』

潮の引いた、ぬかるんだ海底を歩き

周囲10メートルもある主柱に、畏怖の念とともに
手を触れた感触が、蘇ってまいります。

一夜明けて、大鳥居は

満ちてきた、瀬戸内海の穏やかな海面の彼方
厳として、立っております。

私は今朝もまた、6時前に目を覚まし

瀬戸内海を一望できる大浴場で
お湯に浸かり

おいしい朝ごはんを、いただきました。

今日は、『安芸の宮島』をあとに
『広島』市内へと向かいまして

午後3時半ごろの、新幹線に乗車し
横浜の自宅へと、向かうのでございます。

潮の満ちてきた『瀬戸内海』に

その鮮やかな朱色のシルエットを反射させる

『大鳥居』と『平舞台』に別れを告げ

人々でにぎわう参道を、『フェリーターミナル』に向かって
歩いてまいります。

『表参道商店街』

別名『清盛通り』と言われる、『安芸の宮島』必見の『マーケット』でございます。



古今東西、『マーケット』は、歩くだけでも
ワクワクしてまいります。

『台湾』・『高雄』の『六合夜市』

『ラオス』・『ルアンパバーン』のナイトマーケット

『ロシア』・『サハリン』の自由市場

『山形』・『肘折温泉』の朝市

にぎわう人々の間を、縫うようにして歩き
見たこともない、おいしそうな肉や魚

フルーツの盛り合わせやジュースや

可愛らしい民芸品の数々・・・

路の両側に、軒を連ねるお店からは
威勢の良い掛け声が、聞こえてまいります。



そぞろ歩きをしながら、なんともしあわせな気分に
なってまいりますな。



さて、ここ『表参道商店街』には

『もみじまんじゅう』をはじめとする、銘菓の数々

店先の炭火で焼く、『焼き牡蠣』

宮島名物『あなご饅』

お土産を買うのに、どれにしようか、迷ってしまいます。





いな忠

『清盛通り』の中腹よりやや『フェリー乗り場』寄りの辺り
店先で焼く『穴子』の香ばしい匂いが漂ってまいります。

『いな忠』様

『宮島』近海で水揚げされた新鮮な『穴子』を
秘伝のたれでふっくらと焼き上げ
アツアツごはんの上に乗せて頂く『穴子めし』は
まさに定番中の定番でございますな。

こちらは、『穴子めし弁当』としてテイクアウトも可能でございます。

『牡蠣丼』

『宮島』の大粒の牡蠣を卵で綴じた『牡蠣丼』
濃厚でとろけるような『牡蠣』と
塩ベースのたれで綴じた卵との相性は抜群でございます。

『清盛定食』
うどん 天ぷら 穴子めしと、絶品の揃い踏み
ゴージャスの極みでございます。

その他、『焼き牡蠣』や『カキフライ』など
一品料理とともにお酒を頂くのも
大変宜しいかと存じます。

広電で原爆ドームへ

フェリーに乗り、『宮島』にお別れを告げます。

『広島電鉄宮島口駅』

ここから、市電に乗り、『広島駅』に向かいます。



ヨーロッパ風のモダンな車両

『広電宮島口』を出た時には、結構空いておりましたが
だんだんと、通学の学生さんやお買い物の方々で
車内は混んでまいります。

 

『宮島口』より『広電』に乗って『原爆ドーム』までは約50分

『原爆ドーム』を見学した後
人々で賑わう『広島本通り』をブラブラと歩いて行きますと
やがて『広電PARCO』に突き当たりますので
そこを右に曲がって少し歩けば
『お好み村』に到着いたします。

お好み村

ビルの2階・3階・4階に、さまざまなお好み焼き屋さんが
軒を連ねます。

エレベータで4階に上がり、扉が開きますと

目の前のお店の中からマスターが

『どうぞ~』と

声をかけてくださいました。

それでは、お邪魔いたします。

カウンターに腰掛け、早速生ビールを注文。

鉄板の上で繰り広げられる、お好み焼き誕生までの
小気味よい物語は、鑑賞に値するものでございます。



クレープのように、おしゃれで美しい薄目の生地に

たっぷりのキャベツが乗り

黄金色のおそばが乗り

さらに、大粒のぷりぷりな牡蠣が乗り

鮮やかな緑色のネギがたっぷりと乗り

一番上には、紅ショウガ

 

出来立てのアツアツの『お好み焼き』に

ソースをかけて頂き

スパイシーソースをかけて頂き

もう、幸せでございます。

広島のお好み焼きには、なぜおそばがはいっているの?

さて、『広島』のお好み焼きはなぜ生地が薄く
おそばが入っているのでしょうか?

それは、『広島』のお好み焼きのルーツが
戦前の京都で生まれた『一銭洋食』にあると言われております。

『一銭洋食』とは、水に溶いた小麦粉を
鉄板の上で薄く丸く『クレープ』のように焼き

ネギや粉カツオ、とろろ昆布などの具材を乗せ
半分に折りソースをかけた
いわば『ファーストフード』でございます。

1945年8月6日

『広島』に原子爆弾が投下され、
街は一瞬にして焦土と化しました。

そして終戦

戦後

人々は食糧難に苦しむ日々を余儀なくされます。

配給で入手できる食べ物は

芋と僅かな野菜と米

その日一日を生き延びるのにやっとという状況の中で、人々は
『アメリカ軍』から配給される『メリケン粉』を利用して
『一銭洋食』に似た食べ物を生み出し、飢えをしのぎます。

これが『広島』のお好み焼きへと発展してまいります。

その後『広島』の公園にはお好み焼きの屋台が並び

この屋台のどなたかが
お好み焼きと焼きそばを組み合わせることを思いつき

これが屋台村に広がってまいりました。

やがて、治安維持の理由から
立ち退きを命じられた屋台の人々は

『お好み村』に入居したり

自宅の一角を改装して、お好み焼き屋さんを開業したり

こうしてお好み焼きは
庶民に欠かせないグルメとして、さらに発展を遂げました。

『広島』のお好み焼きには
戦後を生き抜いた人々の苦渋と努力と
素晴らしい工夫が込められております。

 

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