『バンコク』市内中心部から
ちょっと外れたところにある『ワットパクナム』
名所として注目され世界中から大勢の人々が訪れる
『ワットプラケオ』や『ワットアルン』とは異なり
地元庶民の信仰の拠り所として崇められてきた『ワットパクナム』は
実はここ最近『日本人』の間で静かなブームになっております。
地上80メートルの白い仏塔
その最上階にあるエメラルド色のガラスの塔と
天井に描かれた極彩色の宇宙は、訪れる人々を圧倒します。
それでは、この知る人ぞ知る神秘の寺院にお参りに出かけましょう。
歴史
『ワットパクナム』が建立されたのは『アユタヤ王朝』の時代。
正確な年は分かっておりませんが
ラーマ三世の時代には、王室寺院として広く知られるようになり
地元の人々の寄進によって支えられてきました。
仏教経典の記述言語の一つである『パーリ語』について
僧侶への教育普及の中心的役割を担う重要な拠点でもありました。
『タマカーイ式』と呼ばれる瞑想方法を確立した
『ルアンポーソッド僧正』
この寺院に祀られている黄金の像だけではなく
『タイ王国』のあちらこちらで、そのお写真を目にすることからも
偉大な僧侶さまとして、人々に崇められていることがわかります。
この『ワットパクナム』に鎮座する偉大な僧正の像に
金箔を貼ってお祈りをしますと良縁、交通安全のご利益があるとされております。
行き方
『BTSスカイトレイン』の『シーロム線』に乗り
『ウターカート(withal at)』駅で下車いたします。
駅周辺でタクシーを拾いまして7~8分で到着いたします。
境内へと続くアーケード状の道を歩いてまいりますと
やがて視界が開け右手には巨大絵な『大仏塔』がそびえております。
ワットパクナム
階段を登り入り口までまいります。
ここで靴を脱いでビニール袋に入れて持参し中に入ります。
『大仏塔』
入場は無料でございます。
中に入りますと、ここは2階
大変広いホールの奥に
『プミポン前国王陛下』の大きな肖像画が掲げられております。
この『大仏塔』は、『プミポン前国王陛下』の
御生誕72歳を記念して建立されたそうです。
エレベーターもございますが
ここはひとつ階段を使って上がってまいりましょう。
建物の中は涼しく、人も疎らで大変静かです。
3階は博物館になっております。
黄金の仏像や仏具が収められたガラスケースが
ずらりと並ぶ光景は、まさに圧巻です。
4階には、『ルアンポーソッド僧正』の黄金像が収められております。
いよいよ5階に上がります。
階段を登りきると、神秘的な緑色に輝くガラスの塔が目に飛び込んでまいります。
ドームのような天井には、極彩色の宇宙が描かれており
塔の周りには、やはり緑色のガラスで作られた龍が、ずらりと並んでおります。
壁にも、夥しい数の仏様が描かれております。
フロアの一画に座り、エメラルド色に輝く仏塔と天井に描かれた宇宙を眺めます。
厳かな雰囲気で、心静かなひと時を過ごしました。