皆生温泉から安芸の宮島へ-中国山脈列車の旅

『鳥取県』は『皆生温泉』より
『広島県』の『安芸の宮島』を目指し
列車の旅をいたします。
工程は以下のとおりでございます。

9:15 皆生温泉観光センター
↓ 日交バス
9:34 米子駅
10:26 米子駅
↓ JR特急やくも12号
12:38 岡山駅
12:55 岡山駅
↓ JR新幹線さくら555号
13:34 広島駅
13:45 広島駅
↓   JR山陽本線岩国行き
14:23 JR宮島口駅

『美保湾』を望む『日本海』より
『厳島神社』の鎮座する『瀬戸内海』を目指し
約6時間の列車の旅に出かけましょう。

朝の美穂湾を歩く

朝の5時半、旅先にもかかわらず

普段と変わらず目が覚めてしまうことでございます。

いつもならば、時間ぎりぎりまで布団にくるまっっておりますが

旅館で迎えた朝ともなれば、早々に起きだして

浴衣と帯のまま、手ぬぐい一本で
大浴場までまいります。

早春の冷たい空気のなか
震えながら露天風呂に、足をそっとつけ

湯気のたつお湯のなかに
しずしずと身を沈めます。

鳥取県米子市

美しい白浜『弓ヶ浜』に沿って広がる、『皆生温泉』は

海水浴場としても、また日本で初めての
『トライアスロン』発祥の地として、有名でございます。

朝ぶろを頂いたあと、下駄をつっかけて
海岸まで散歩いたします。

由緒ある旅館が立ち並ぶ、落ち着いた佇まいの温泉街

白い砂浜に積み上げられた、コンクリートのテトラポッド

今は、波が静かで、春先の、のどかな海岸でございますが

日本海の強風と荒波で、海岸線がすさまじい勢いで
浸食されてしまうのでございます。

自然の力とは、恐ろしいものでございますな。

お宿に戻りまして、お部屋に入りますと

目も鮮やかな食器に盛られた
海の幸、山の幸がならぶお膳が並んでおります。

昨日の夕方、あれほどおなかいっぱいに
頂きましたのに

うそのように、お腹が減っております。

あさりのお味噌汁

ぷりぷりの鮭は、皮までおいしくいただき

湯豆腐や季節のお野菜

なによりも、お米が絶品でございます。

味わい深いお料理の数々に

朝から、お櫃を空にしてしまう食欲でございます。

いこい亭菊萬』さま

境港や弓ヶ浜、鳥取和牛をつかった
贅沢なお料理をいただき

身も心もあたたまる温泉をいただき

のんびり過ごさせていただきました。

ありがとうございました。

米子から宮島へ

さて、今日は

『米子駅』から、『伯備線』でふたたび『岡山駅』へ

『岡山駅』から『広島駅』を経て

『安芸の宮島』へと足をはこんでまいります。

温泉街から、歩いて5分ほどのバスセンターから

『米子駅』ゆきのバスに乗ります。

『皆生温泉』をあとに、米子市街を抜け

バスは25分ほどで、『米子駅』に到着。

日本有数の温泉街を擁する、山陰の大都市です。

『米子駅』で買える名物のお弁当は

吾左衛門寿司
『境港』で水揚げされた肉厚の鯖を
『鳥取県』産の『ヤマヒカリ』のシャリで押した『押し寿し』でございます。
『米子駅』で最も人気の高い駅弁でございます。

大山おこわ
しょうゆ味のモチモチのご飯の上に
大粒の栗が載っております。
ご飯の中には、たくさんの山菜が入っております。

赤貝おこわ
『中海』で取れた赤貝を旨酒で煮たおこわでございます。
ジュワッと滲み出る赤貝のエキスと甘辛のおこわが絶妙です。

カニチラシ弁当
酢飯の上に蟹のほぐし身がたっぷりと敷き詰められた
豪華な逸品でございます。
海の宝箱

鯖や蟹 鯵 イクラ 鱒など種類豊富な海の幸を楽しむことができます。

鯖寿司とちらし寿司、そして缶ビールを買い込み
改札を通って駅のホームへ

鬼太郎列車

おや、『鳥取』方面のホームの向こうに
カラフルな車両が停車しております。

歩いて、車両に近づいてゆきますと

なんと、車体には『こなきじじい』と
『すなかけばばあ』をはじめとする
『ゲゲゲの鬼太郎』ファミリーの面々が描かれております。

『境港線』の『妖怪列車』でございます。

『米子市』が、故水木しげる先生生誕の地であることから
列車もまた、ユニークな妖怪仕様でございます。

停車しているホームも、『霊番線』

境線鬼太郎列車

『境港線鬼太郎列車』
『米子駅』0番線(霊番線)より『境港駅』までの
17.9キロメートルの距離を約50分かけて
ガタゴトと走ります。

『鬼太郎列車』『こなきじじい列車』
『砂かけばばあ列車』『ねこ娘列車』
『ねずみ男列車』『目玉おやじ列車』の6種類が運行中でございます。

さらに各駅にも、それぞれ愛称がございます。

『米子駅ー鬼太郎駅』
『博労町駅ーコロボックル駅』
『冨士見町駅ー座敷童子駅』
『後藤駅ー泥田坊駅』
『三本松口駅ー袖引き小僧駅』
『河崎口駅ー傘化け駅』
『弓ヶ浜駅ーあずきあらい駅』
『和田浜駅ーつちころび駅』
『大篠津駅ー砂かけばばあ駅』
『米子空港駅ーべとべとさん駅』
『高松町駅ーすねこすり駅』
『余子駅ーこなきじじい駅』
『上道駅ー一反木綿駅』
『馬場崎町駅ーキジムナー駅』
『境港駅ー鬼太郎駅』
駅のプラットホームに立っている
駅名のプレートにも、この愛称が書かれております。

『境港』まで、『妖怪列車』に揺られていきたいものでございますが

あいにく私達は、10時27分発『特急やくも12号(岡山行き)』に
乗車せねばならず

『境港』への旅は、このつぎの機会のために
楽しみにとっておくことといたしましょう。

『特急やくも12号』は、米子駅を定刻通り発車

左手に広がる日本海の沿岸をしばらく走り

やがて右手にカーブし、山間部へと走り抜けてまいります。

真っ白な雪を頂く『大山』の雄大な景色を見ながら
ビールで乾杯でございます。

新見駅

日本最古の蔓牛(つるうし:和牛の中の和牛)
『千屋牛』で有名な『新見市』の主要駅でございます。

『カルスト台地』の水捌けの良い土壌を生かした
『ピオーネ(黒ぶどう)』の生産も盛んです。

実はここ『新見市』は『キャビア』の産地でもございます。

澄んだ水を利用して『チョウザメ』の養殖が行われております。

地元の料理屋さんでは『チョウザメ』の肉を使った創作料理が頂けるのだとか。
ぜひ一度食べてみたいものでございますな。

『鳥取県』と『岡山県』の県境には温泉もございます。

『新見千屋温泉いぶきの里』様

すべすべ美肌のアルカリ性単純温泉
神経痛 筋肉痛 関節痛 五十肩 慢性消化器系疾患などに効用がございます。

この『JR新見駅』よりバスで50分でございます。

井倉駅-特急やくも号は通過

この一帯には東西18キロ 南北12キロに渡って
『阿哲台』と呼ばれる『カルスト台地』が広がっており
様々な鍾乳洞がございます。

『井倉洞』
『井倉駅』より徒歩15分のところにある『高梁川』上流の鍾乳洞でございます。
高さ240メートルの石灰岩の岸壁の下に洞窟の入り口があり
全長1,200メートルの洞窟が広がっております。

『羅生門』
『井倉駅』より『備北バス』『満奇洞』行きに乗車しまして約20分
『羅生門入り口』で下車します。
洞窟の岩盤が崩れ落ちてできた高さ40メートルの石灰岩のアーチは、圧巻でございます。

『満奇洞』
『井倉駅』より『備北バス』『満奇洞』行きの終点でございます。
『江戸時代』末期に猟師が狸を追っていて偶然見つけた鍾乳洞とされております。
昭和4年『与謝野鉄幹』『与謝野晶子』夫婦がこの地を訪れ
この一帯が『槇』と呼ばれていたことから
『奇に満ちた洞窟』-『満奇洞』と名付けられました。

備中高梁駅

『備中の小京都』と呼ばれる『備中高梁』

山々に囲まれた市街地を『高梁川』が流れます。

日本一高い所にある『備中松山城』

『明治時代』後期から『大正時代』に鉱山の町として発展し
『石州瓦』と『ベンガラ』の漆喰壁で統一された
『吹屋』の街並みは見事でございます。

『旧吹屋小学校』の校舎を模して建てられたホテル
『ラフォオーレ吹屋』には、一度は泊まってみたいものでございます。

岡山駅

列車は12時38分、定刻通り『岡山駅』に到着

在来線のホームから、新幹線のホームに
急いで登ってまいります。

わずか7分の乗り換え時間
無事に『新幹線さくら555号』に乗り込むことができました。

その間、駅の売店で缶ビールもしっかりと
調達いたしました。

新幹線は、ほぼ満席でございます。

席に落ち着き、缶ビールとともに

米子駅で購入した鯖寿司と、ちらし寿司をいただきます。

これがまた、本当に美味しゅうございます。

はやり、素材からして違うのでございますな。

さて、『新幹線』は『広島駅』に到着

ここから在来線に乗り換え、『宮島口』にまいります。

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